て
彼はテレビで映画を見てます。
洗い物をし終えてから隣に座ったわたし。
途中からだから、よくわからない。
寝転がってる彼の横に、同じように寝転がってる。
テレビより、彼の手を取って、見る。
初めて会った時、なんて綺麗な手、と思った。
今も同じ。
この手にいつでも触ることができて、撫でてもらえる。
しげしげと眺めてた。
どしたの、の一言。
何でもない、と返す。
恋人だったとき、付き合いたての頃を思い出すと、なんでか泣きそうになる。
何年か経って、今を思い返して、泣きそうになると思う。
ずっとそんな日々が送れますように。