みーちゃんへ。忍たま乱太郎の勇気100%
この歌を聴くとダメ。
涙が出てきそうになる。
思い出と歌が直結しすぎてしまってる。
結婚する前、私はいつもなんとなくずっと、とてもとても寂しかった。
特に夜になると。
大学で大好きな女の子の友達ができた。
しっかりしていて、男勝りなところもあるけど人情深くて、頼りになるけど宿題は一夜漬け、そんな女の子。
みーちゃんと呼んでた。
みーちゃんと、本当に色々なところに行った。
屋久島もフランスもスペインも行った。
いろんなところで夜、2人で飲んでいて、何度も私が隙間に落っこちる時があった。
隙間に落っこちると、異常な寂しさが私の中できゅうっとこみ上げる。
寂しくなると手を握ってと私が頼んだ。
みーちゃんは、大丈夫かよって笑いながら仕方ないなあって手を握ってくれた。
今でも、本当にあの時の私は甘ったれだったなと思う。
いまも甘ったれなんだろう、本質は。
そばに旦那さんというパートナーがいてくれて、精神的にユラユラしなくなって、落ち着いた、というだけで。
みーちゃんには、何でも話した。
どんな話も。
ネットで会った知らない男の人についていった話とか。
もっと自分を大事にしな、と怒られた。
お前だけじゃなくて、お前のことを好きになってくれた未来の男の人にも、お前の友達にも、失礼な行為だと、本気で叱ってくれた。
後悔してしょぼくれているわたしはどうしようもないヤツなのに、みーちゃんは、そのとき、カラオケで勇気100%を歌ってくれた。
大事な人だった。
私が急展開する道を選択し始めたとき。
わたしは気づけばみーちゃんから距離を置かれていた。
もう全く連絡が取れない。
共通の友人に聞いてみたけど、多分、確実にラインはブロック、メールも無視、電話はかけても取ってくれないだろうな、最終手段と思って手紙を書いて郵送しても、返事がなかったから。
最後に会ったとき、わたしはマタニティハイで、自分のことばかりだった。
相手の、みーちゃんの、人生、みーちゃんの、優先していることに理解を示す、しっかり話に耳を傾ける、そういうことが、できていなかったのだと、想像する、今になって思い返すと……。
もう一度、本当はみーちゃんと意思の疎通がしたい。
距離を置きたいなら無言ではなくて、しっかり何か言われてから距離を置かれたほうが何倍もよかった。
みーちゃんは、あのときのわたしに、それをする価値すら、見出せなかったんだろう。
嫌な気持ちにさせて本当にごめんなさい。
大事な人を不快にさせて縁を切るという選択をさせたわたしが今、人を育てている。
許されたいわけではないけれど、もう一度、みーちゃんと話したい。
話せなくてもいいや、メールでもいい。
罵倒する言葉でもいい。
もう縁を切るなら、ぶつかってから縁を切りたい。
これもまたわがままなんだろうか。
勇気100%を歌ってくれたみーちゃんは、いま、わたしのことをもう何も思い出さないようにしているのだろうか。
『がっかりして めそめそして
どうしたんだい
太陽みたいに笑う
きみはどこだい
やりたいこと やったもん勝ち
青春なら
つらいときはいつだって
そばにいるから
夢は でかくなけりゃ
つまらないだろう
胸をたたいて冒険しよう
★そうさ100%勇気 もうがんばるしかないさ
この世界中の元気 抱きしめながら
そうさ100%勇気 もうやりきるしかないさ
ぼくたちが持てる輝き 永遠に忘れないでね
ぶつかったり 傷ついたり
すればいいさ
HEARTが燃えているなら
後悔しない
じっとしてちゃ はじまらない
このときめき
きみと追いかけてゆける
風が好きだよ
昨日 飛べなかった空があるなら
今あるチャンス つかんでみよう
そうさ100%勇気 さぁ飛び込むしかないさ
まだ涙だけで終わる ときじゃないだろう
そうさ100%勇気 もうふりむいちゃいけない
ぼくたちはぼくたちらしく どこまでも駆けてゆくのさ
たとえさみしすぎる夜がきたって
新しい朝 かならずくるさ』