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赤さんはとんでもなくかわいい。
わたしの前では慣れたようにたまに笑みを浮かべる。
お父さん、彼の前では全力の笑顔を向ける時がある。
わたしの前では大泣きばかりの時があるのに。
彼は大泣きすると泣きやませようとする前に、ミルクかなあ、とわたしへ渡す。
ミルクの時が多いんだけど。
わたしは赤さんの前では母乳を出せる人、それ以下でも以上でもない気がしてきている。
お風呂場での乳搾りも上手くなったもんだ。
張って仕方ない胸が赤さんの母乳でしかない存在だと余計主張してるように感じる。
赤さん大好きだけど。
笑顔が見たくて見たくて、お父さんと一生懸命目を合わせるようにさせる。
わたし、なんなだろう。
赤さん、わたしのこと、好きなのかな。